【マルヨシ通信No.98】
幸福の科学の創始者で教祖の大川隆法総裁が今年の３月２日脳梗塞でお亡くなりになりました。37年間で築いた教団の総資産は２千億円以上と言われておりますのでそのインパクトは非常に大きいです。弊誌は政治や宗教につきましては完全中立の立場を取っておりますので、教団の内情に触れるつもりはございません。あくまでも大川家の相続に絞って学べる題材を紹介させて頂きます。
(1) 自筆証書遺言（民９５２条）
隆法氏はお亡くなりになる前２０１９年12月に自筆証書遺言を遺している事が死後２ヶ月後の今年の５月に分かりました。長男の宏洋氏がネットに掲出しておりましたので下記にそのまま掲載させて頂きます。メモの走り書きの様な粗い字体ですが、東京家庭裁判所は６月21日にこの遺言書の形式要因は整っているという「検認」の完了を申立人に伝えております。今回の検認の申立人は長男の宏洋氏です。裁判所は他の５人の相続人にも検認に立ち会う様通知を行いましたが、出席者は宏洋氏のみでした。
下に当編集部作成の清書
検認は自筆証書遺言をその場で開封して相続人全員に対し遺言の存在及びその内容を知らせると共に、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名、押印など証拠保全の形式が整っているかを確認するものです。相続人全員が検認に立ち会う必要はなく、欠席者には郵送で結果を通知する様になっています。遺言書の内容に入り込んで有効・無効を判断する手続ではありません。自筆証書遺言は検認作業が終わる以前に開封すると５万円の過料に処せられます。
一方、公正証書遺言は弁護士など資格を有した法律のプロ（公証人）が作成しますので検認の必要はなく、その場で有効となります。隆法氏は東大法学部を卒業され遺言書を含め法律には明るい方であった事、更に個人資産ではありませんが２千億円以上の教団の資産を自由に動かせる立場にあった方が公正証書ではなくご覧頂いている様なたった一枚、３百字の自筆証書 遺言だけを遺された事は謎のままです。
(2) 相続廃除（民８９３条）
隆法氏の自筆証書遺言に関連して長男の宏洋氏が心配している事柄が一つあります。実はこの親子は絶縁関係にありました。理由は宏洋氏が教団に批判的でネガティブな情報を多数ユーチューブに上げ教団に多大な損失をもたらしたという事で隆法氏は宏洋氏に５件、総額２億円の損害賠償訴訟まで起こして係争中でした。ユーチューブを通じて宏洋氏は隆法氏を侮辱し名誉を著しく棄損したという理由です。
宏洋氏は遺言書の中で隆法氏が宏洋氏の相続人資格を排除する一文が書かれているのではないかと恐れました。誹謗中傷しながら己の相続権を心配する宏洋氏の心持ちは理解に苦しみます。今回の遺言書の中で隆法氏は宏洋氏の処遇につき排除の意思は表しておりませんが、親子間が絶縁状態で係争中という状況下で発生した相続が今後どのような結末を迎えるのか注目するところです。
尚、宏洋氏には息子がおり万が一、宏洋氏が廃除されても宏洋氏の相続人としての権利は息子さんに代襲相続されます。「排除は相続人の属人的な行為に基づく効果であり、その相続人の子は相続人の地位を失わない」という考えです（民８９１条）
ページ作成日 2023-09-19
センチュリー21マルヨシでは単身やご家族で住める越谷エリアの賃貸物件を中心にご紹介しております。また地域に密着してから35年以上の歴史を誇る当社では、オーナー様から賃貸管理を任せて頂いている物件も豊富にございます。不動産のお取引が初めての方にも越谷エリアに精通したスタッフが丁寧にご対応させて頂きますのでどうぞお気軽にご相談ください。
